独占禁止法・下請法

1 このようなことでお困りの方はご相談下さい

独占禁止法・下請法
  • 大手の取引先から代金を一方的に減額されてしまった。
  • メーカーから販売価格を○円以下にしてはならないと言われているが、この金額では客が買ってくれない。
  • 当社で独占禁止法が問題となる案件について顧問弁護士から都度意見を聞きたい。
  • 大手の取引先との契約書に競業業者と取引をしてはいけないという条項があるが、是正したい。
  • 当社は市場で大きなシェアをもっているが、取引先から独占禁止法違反を指摘されたので至急相談したい。
  • 取引先が増税された消費税分を支払ってくれない。

当事務所にご相談下さい。独占禁止法や下請法、消費税転嫁対策法に纏わる問題にご対応致します。

2 独占禁止法

独占禁止法は、公正で自由な競争を維持・促進することを目的としています。 独占禁止法で禁止されている行為の主なものは、①私的独占、②不当な取引制限、③不公正な取引方法です。

主な規制内容
私的独占の禁止 排除行為による私的独占等
不当な取引制限の禁止 価格カルテル、入札談合等
不公正な取引方法の禁止 優越的地位の濫用の濫用、拘束条件付取引、排他条件付取引、再販売価格維持行為等
就業規則を作成します

 取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、買い叩いたり、従業員の派遣を強いたりすることは、優越的地位の濫用となります。独占禁止法に違反する行為に対しては、公正取引委員会によって、排除措置命令、課徴金納付命令等の厳しい措置が取られます。大企業にとって、独占禁止法に違反することは経営に大きなダメージを受けることになります。中小企業が独占禁止法の知識を正しく身につけ対応することによって、大企業との取引を対等に行うことができる場合もあります。
 独占禁止法についてお気軽にご相談下さい。

3 下請法

 下請法は、親事業者が取引上優位な地位にあることを利用して、下請代金の値引きを要求したり、支払を遅らせたりする等の不当な行為を禁止し、下請事業者を保護するための法律です。 下請法が適用される取引は、①製造委託、②修理委託、③情報成果物作成委託、④役務提供委託取引に限られます。また、親事業者と下請事業者の資本金区分があります。 なお、下請法から建設業は除外されています。建設業の下請事業者は、建設業法という法律により保護されることになります。

親事業者の義務・禁止事項
義務 書面の交付義務、支払期日を定める義務、書類の作成・保存義務、遅延利息の支払義務
禁止事項 受領拒否、支払遅延、減額、買いたたき、購入・利用強制、報復措置等

 下請代金の支払が遅延した場合の損害金の利率は14.6%と高率であり、下請法に違反した親事業者は支払を急ぐ必要があります。また、下請法に違反する行為に対しては、公正取引委員会から勧告・公表等の措置が取られることがあります。中小企業が下請法の知識を正しく身につけ対応することによって、親事業者の買いたたき等を許さず、正当な代金を受け取ることができます。
下請法や建設業法についてお気軽にご相談下さい。

4 消費税転嫁対策法

 平成26年4月1日~消費税が5%から8%に改訂されています。平成29年4月には10%に改定される予定です(延期になる可能性があります。)。
 消費税を消費者に適切に転嫁できませんと、課税事業者である中小企業者は増税分の消費税を納付する義務を負いますので、経営に大きな負担となります。
 そのため、消費税転嫁対策法という法律が成立し施行されています。主に中小企業者の消費税転嫁が円滑になされることを目的にした法律です。

主な内容
消費税転嫁拒否行為(買いたたき、減額、購入強制等)の禁止
消費税転嫁阻害表示(ex「消費税は当店が負担」)の禁止
総額表示義務に関する特例
転嫁・表示カルテルへの独占禁止法の適用除外

 違反すると、公正取引委員会等から勧告及び公表されることがあります。独占禁止法と異なり、中小企業でも禁止の対象になることがありますので、注意が必要です。
 消費税転嫁対策法についてお気軽にご相談下さい。

平成25年12月3日、柏商工会議所で消費税転嫁対策に関するセミナーを行いました(柏商工会議所様ご主催)。

5 当事務所のサービス内容

① 法律相談

 取引先との取引が独占禁止法や下請法、消費税転嫁対策法に違反することとなっていないか確認をしたい場合等、弁護士がお話しを伺い対応することが可能です。
 また、独占禁止法・下請法等の問題を継続的に相談する必要がある場合、顧問契約を締結することで顧問弁護士から都度法律相談を受けることが可能です。

② 裁判外の交渉

 独占禁止法や下請法、消費税転嫁対策法に関する問題が発生し、取引先との間で交渉が必要になった場合、依頼者の代理人として内容証明郵便を出して損害賠償請求をしたり、取引先との交渉の席に同席することができます。

③ 訴訟

 独占禁止法に違反する行為によって著しい損害を受け、あるいは受ける虞がある事業者は、裁判所に違反行為の差し止めを請求することができます。また、損害賠償請求をすることもできます。
 依頼者の代理人として対応致します。

④ 公正取引委員会への申告

 独占禁止法に違反する事実があると思う者は、公正取引委員会に調査することを求め申告することができます。公正取引委員会による調査の結果、公正取引委員会から排除措置命令や課徴金納付命令が命じられることがあります。公正取引委員会による判断は非常に重要なものとなります。
 公正取引委員会に対する申告を代理人として行うことができます。

6 独占禁止法・下請法Q&A

独占禁止法・下請法についてお答えします
不公正な取引方法として禁止される「市場における有力な事業者」に該当するか否かの基準を教えて下さい

 公正取引委員会が作成した流通・取引慣行ガイドラインでは、当該市場におけるシェアが10%以上、又はその順位が上位3位以内であることが一応の目安とされています。ただし、共同ボイコットや再販売価格維持行為については、行為者の市場における地位と関係なく原則として違法となります。

優越的地位に該当するか否かはどのように判断されるのですか?

 BにとってAとの取引の継続が困難になることが事業経営上大きな支障を来すため、AがBにとって著しい不利益な要請などを行っても、Bが受け容れざるを得ない場合、AがBに対して優越的地位にあるといえ、①取引依存度(B全体の売上高の中、Aに対する売上高の占める割合。)、②市場における地位(Aの市場におけるシェアの大きさ、その順位等。)、③取引先変更の可能性(他の事業者との取引開始や取引拡大の可能性、Aとの取引に関連して行った投資等。)、④その他Aと取引することの必要性を示す事実(Aとの取引の額、Aの今後の成長可能性、取引の対象となる商品等の重要性、Aと取引することによる信用の確保、AとBとの事業規模の相違等)等の要素を総合的に考慮して判断されます。

公正取引委員会とはどのような役割をもっているのですか?

 公正取引委員会は、事業者や事業者団体の活動が独占禁止法に違反するかどうかを個別の事案毎に判断する役割をもっています。また、競争制限的な規制を緩和又は撤廃するために、他の行政機関との間で競争促進のための行政措置に関する調整を行う役割も担っています。

独占禁止法に違反した場合はどうなるのですか?

 公正取引委員会による調査・審査の結果、独占禁止法違反の事実が認められた場合は、必要な措置(排除措置命令、課徴金納付命令)が命じられます。これらは公正取引委員会による行政処分ですが、一定の違反行為には刑事罰(懲役及び罰金)が定められています。
 また、独占禁止法は私人間で民事的にも運用されており、独占禁止法違反があった場合、差止請求や損害賠償請求をすることができる場合があります。

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